「瞬くん、瞬くん、お店がたくさんだー」
「菜穂、走ると危ないからゆっくりでいいよ」
「あっ、はしゃいじゃった(笑)実は初めてなの」
「そうだったんだ」
「近くにそういう場所もないし、親が夜勤が多いから子供だけはダメって言われてて」
「これからは俺と楽しも!」
「うん!」
菜穂は大きなトウモロコシをかぶりついていた
「美味しい〜」
「タレで浴衣を汚すなよ(笑)」
「瞬弥?」
瞬弥が振り向くと綺麗な女の子が……
「久しぶりね」
「まあな」
「こちら今カノさん?」
「そう」
「可愛い子ね、あっ、私元カノです」
元カノさん……
「瞬弥って優しいでしょ」
「は……い」
「大冴くんは来てないの?」
周りをキョロキョロ見ている。
「……来てないよ」
ふん、相変わらず大冴か……
「残念、会いたかったな、クスッ、彼女さん、口の周り凄いよ」
瞬弥はティッシュで菜穂の口を拭いてあげる。