高校に入ってからも瞬弥はすぐ人気が出たが告白は断っていると聞いていたから彼女が出来たのも本当かなと少し信じられないし、彼女の情報を瞬弥から話さないのだ。
今回は名前も教えてくれないし、中学とは違っていた。
でも今みたいに朝が超眠そうで電話してたとか言うから女子とかなって考える。
1年ではクラスも違ったし従兄弟とは誰にも話してなかったから高校では中学みたいに女子に聞かれることはなかった。
基本俺は女子は苦手……
瞬弥とは登校は毎日一緒にしていた。
「おはよう、瞬弥(しゅんや)、大冴(たいが)」
『おはよう、ばあちゃん』
2人は後ろからお弁当を2つ持ってきたばあちゃんに挨拶をした。
2人のお弁当は母屋に住んでいるばあちゃんがいつも作ってくれていた。
同じ敷地内に3軒の家と空手道場が建てられている広大な敷地だ。
「気をつけて」
お弁当を受け取ると「行ってきます」と言って2人は学校に向かって歩き始めた。