「どうしよう、先輩が鼻血出しちゃった」
「えっ、お前どれだけ悩殺したんだよ」
してないよ〜と言いながら走っていく
大冴も後ろからついていった。
図書室のある廊下の1番奥で話していたから先輩の座ってるのが見えた。
「先輩、大丈夫すか?」
「ああ、すぐ止まるよ」
菜摘がティッシュを鼻につめてあげる
「保健室行きますか?」
「大丈夫、大丈夫」
菜摘は大冴の肩をたたき、中央階段から図書室に向かう人を見つけた。
「仕事してきていいよ」
「ごめん」
大冴は図書室に戻っていった。
菜摘はティッシュでも先輩の汗を拭いてあげる
「いつも……」
先輩が話し出した。
「え?」
「いつも女の子と話すと緊張して好きになっても遠くから見ているだけなんだ」
「意外ですね(笑)」
「友達とは話せるんだ、ただ好きな人と話せなくて」
「そうなんですね」
「こんなんじゃ彼女も出来ないし、まあ顔も良くないからモテないけど、1度菜摘ちゃんと話したくて大冴に頼んだんだよ」
情けないなと呟いている
「同じクラスなので教室にいますから来てもいいですよ……そのお付き合いとかはできませんけど、練習台とか?」