「あっ、聖衣子、瞬弥くんを見つけた」



後ろを見ると瞬弥と菜摘を発見した。



「和田菜摘は2人を天秤にかけてんの?」



「2人で見に来たのかな〜」



「私はどっちもかっこいいから好き」



「大冴くんはとらないでよ」



「聖衣子さぁ、別に彼氏じゃないんだからそこまで言うことなくない?」


友達にも責められる


「そうよ、みんなで応援に来たんだから」



「ごめん、でも和田菜摘は邪魔」




「彼女は見ていい気はしないよね〜」



「ちょっとお兄ちゃんとこ行ってくる」




席を立った。



そう言って大冴くんにも会いに行くんだもんねー



マジでそれよね、私らだって大冴くん近くでみたいよね



残された2人は不満なようだ




「お兄ちゃん」



「聖衣子か、来てたのか」




「うん、あっそうだお兄ちゃんの気になってる和田菜摘も来てたよ」



大冴の耳にも聞こえてきた。


「どこだ?」



「あそこ、隣に同じクラスの男子といるけど彼氏じゃないからね」




大橋先輩はアップを中断して観客席が見える場所まで行き、菜摘をキョロキョロ探している