瞬弥が部活から帰ると道場に電気が付いていた。



部屋から道着を持って道場に行く



大冴が畳の上で精神統一をしていた。




「大冴」


ゆっくりと目を開ける



「相手しようか?」



「うん」



声をかけるのが怖いくらいの集中力だったな



1時間ほど組手をして、お風呂に入っていた。



「俺さ、部活やる意味あるかな?」




「おじさんに言われてるからやってんだろ?」




「確かに学校の名が知れると入部希望も増えるけど……先輩の為に勝ちたいと思わないんだよな、特に最近」




「今日も部活に出なかったんだな」



「うん」



「県大会が終わって3年が引退したら、お前が変えていけばいいだろ?」




「そう思ってたんだけどな」



「大橋先輩以外は優しい?」



「優しいまではいかない、やっぱり大橋先輩にビビってる」



「県大会まで個人練習するって休めば?」




「そうするか、守ってやれるしな」


「ん?」



「大橋先輩が和田を気に入ったみたいでな」



「マジか、あっ、体育委員か」



「そうらしい、名前教えろって」



「教えたのか?」



「回し蹴りいれといた(笑)」