「片乳見えてる」
ビクッっと体が揺れる
肩の紐をあげた。
今の声……大冴くん?でも部活あるし
ベッドの上で右や左をキョロキョロ見ている
手で何かを探しているようだ。
「もしかして見えないのか?」
「大冴くん?」
「そうだよ」
「椅子に座ってる?」
うっすらと人の形と色が見える
「ああ」
「そこら辺にメガネない?私近視がひどくて……」
椅子にはなかった為大冴は立って探す。
枕元に本が置いてあり開けると挟まっていた。
「あったよ」
両手を出してきた。
「少し下がれる?目瞑って」
両手を前についてお尻でズリズリと下がっていく
これは超エロい格好なのでは……
さすがの大冴も少し照れる
菜摘の両方の髪の毛を耳にかけ
「いくよ」
とゆっくり耳にかけた。
「かかったかな、大丈夫?」
菜摘の目が開いた。
「大冴くん、大冴くん」
菜摘は大冴に抱きついてまた泣き始めた。