ピーナッツは姫香のアレルゲンである。桜士は目を細めた。姫香は優しそうに微笑みながら指に髪を巻き付けていく。
「英美里ちゃんは、鶏ささみの梅しそロール巻きと、キャベツシュウマイ、あとは小松菜コーンのバター炒めがおかずに入ってました。透くんは、ちくわのノリチーズ巻きと、にんじんのゴマ味噌炒め、あとエリンギのカレーマヨ炒めが入ってました」
「姫香さんのアレルゲンになっているものを食べていたのは、山川さんだけなんですね」
一花がそう言うと、姫香はゆっくりと頷く。天才医師と呼ばれている一花もどこか困ったような顔をしていた。このようなケースに出会ったことはないからだろう。
「まあ、とりあえずアナフィラキシーショックが落ち着いてくれてよかったよ」
庄司がそう言い、動くことが可能になった姫香はこのまま家に帰ることになった。救急科の出入り口まで見送ることになったのだが、ドアが開くとそこには尚の姿があった。
「尚くん、どうして?」
「英美里ちゃんは、鶏ささみの梅しそロール巻きと、キャベツシュウマイ、あとは小松菜コーンのバター炒めがおかずに入ってました。透くんは、ちくわのノリチーズ巻きと、にんじんのゴマ味噌炒め、あとエリンギのカレーマヨ炒めが入ってました」
「姫香さんのアレルゲンになっているものを食べていたのは、山川さんだけなんですね」
一花がそう言うと、姫香はゆっくりと頷く。天才医師と呼ばれている一花もどこか困ったような顔をしていた。このようなケースに出会ったことはないからだろう。
「まあ、とりあえずアナフィラキシーショックが落ち着いてくれてよかったよ」
庄司がそう言い、動くことが可能になった姫香はこのまま家に帰ることになった。救急科の出入り口まで見送ることになったのだが、ドアが開くとそこには尚の姿があった。
「尚くん、どうして?」