南部聖一との知られざる出会い、そしてその愛と誓い
作者補足
時の墨東会トップの一角であり、界隈からは人格者としてその人柄を評される南部聖一との、”あの時期”の偶然な出会い…。
それは『ヒート・フルーツ』という作品での相川夏美が、”完成形”を迎えるために、絶対不可欠なターニングポイントの位置付けになります。
『ヒート・フルーツ』全編でも”そこ”には触れなかった二人を巡るエピソードを、外伝書き下ろした数編をまとめた作品化は、実は早くから決めていました。
ただ、どんな構成と切り口に持っていくか…、いくつかイメージを巡らせ思い立ったのは、彼女のキャラクターを生んだ原点です。
そのキャラクター像の肝に据えたのが、誠に突飛な発想なのですが、いわゆる”同姓から見て鼻につく(嫌な)オンナ”というファクターでして。
...
実は、相川夏美という登場人物が誕生したのは『本編/1部』の基軸ストーリー相当するオリジナル原案でも、かなり初期のころからで、その場面はわずかながら、現時点とさほど違わぬキャラクターで登場させています。
実際のところは、女同士ではなぜか反感を買ってしまうような、ドラマとかでもよく目にする”定番”キャラクターを、”一人くらい置いとこう”と言う程度の軽いノリでした。
まあ、全編を書き終えて、夏美がどのくらい”その色”を出したかとなると、さほどでもない鼻のつき度だったのかなと…。
もっとも、第一部の前半では嵯峨ミキや高原亜咲に一時的ではありますが、夏美へ”そういう目”を向けさせた一コマを挿入したりはしていましたし、麻衣や真樹子には敵陣側ということでもありますが、夏美への”嫌な女”としての意識を思いっきり植え込んだりはしていました。
でも、”嫌な女”としてインパクトは決して強く描けなかったというか、そこまで徹底することを作り手が放棄してしまったということになるのでしょう。
ですから本外伝作品では、夏美のキャラクターとして原点を振り返り、”女性から見て鼻つくオンナ”としての彼女の、どこにその要因を宿しているのかを辿る切り口として3部作でのエピソード構成で書き下ろし、本サイトでも『ヒートフルーツ』関連作品群として公開していました。
で…、本モアエピソーズ版では、一部加筆の上、時系列を再編成したヴァージョンをアップした次第です!
...
本話の夏美と南部が偶然出会う場面では、”等身大の殻”をまだ覆っていた彼女の純朴さをクローズアップさせたかったため、あえてさわやかなシーン、清々しさを意識した展開にこだわってみました。
一方で、南部が自分たちのフィールドでの主要人物であることを知った上で、ある種の打算も織り込んで”彼氏”にしてしまう彼女の”素”のメンタル面は、川原のシーンとは対比的に、南玉総長補佐としての采配を通じて”策士”の輪郭を垣間見せる”脱皮中”のリアルな夏美を意識して描きました。
その夏美が当の南部との”誓い”によって、ついに等身大からの脱皮を果たすこととなり、彼女の内在させていた”何か”に大きなパワーを宿し、『ヒートフルーツ』全編版第一部”ファーストレジェント”での”彼女”へ辿り着く過程に入るわけです。
ある一面において、愛しい彼、墨東会のリーダー・南部聖一とは、そんな夏美にとって、自己の”完成形”を遂げるの為のラストパーツであったかのも知れません…。
遥陰ーハルカカゲー
作者補足
時の墨東会トップの一角であり、界隈からは人格者としてその人柄を評される南部聖一との、”あの時期”の偶然な出会い…。
それは『ヒート・フルーツ』という作品での相川夏美が、”完成形”を迎えるために、絶対不可欠なターニングポイントの位置付けになります。
『ヒート・フルーツ』全編でも”そこ”には触れなかった二人を巡るエピソードを、外伝書き下ろした数編をまとめた作品化は、実は早くから決めていました。
ただ、どんな構成と切り口に持っていくか…、いくつかイメージを巡らせ思い立ったのは、彼女のキャラクターを生んだ原点です。
そのキャラクター像の肝に据えたのが、誠に突飛な発想なのですが、いわゆる”同姓から見て鼻につく(嫌な)オンナ”というファクターでして。
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実は、相川夏美という登場人物が誕生したのは『本編/1部』の基軸ストーリー相当するオリジナル原案でも、かなり初期のころからで、その場面はわずかながら、現時点とさほど違わぬキャラクターで登場させています。
実際のところは、女同士ではなぜか反感を買ってしまうような、ドラマとかでもよく目にする”定番”キャラクターを、”一人くらい置いとこう”と言う程度の軽いノリでした。
まあ、全編を書き終えて、夏美がどのくらい”その色”を出したかとなると、さほどでもない鼻のつき度だったのかなと…。
もっとも、第一部の前半では嵯峨ミキや高原亜咲に一時的ではありますが、夏美へ”そういう目”を向けさせた一コマを挿入したりはしていましたし、麻衣や真樹子には敵陣側ということでもありますが、夏美への”嫌な女”としての意識を思いっきり植え込んだりはしていました。
でも、”嫌な女”としてインパクトは決して強く描けなかったというか、そこまで徹底することを作り手が放棄してしまったということになるのでしょう。
ですから本外伝作品では、夏美のキャラクターとして原点を振り返り、”女性から見て鼻つくオンナ”としての彼女の、どこにその要因を宿しているのかを辿る切り口として3部作でのエピソード構成で書き下ろし、本サイトでも『ヒートフルーツ』関連作品群として公開していました。
で…、本モアエピソーズ版では、一部加筆の上、時系列を再編成したヴァージョンをアップした次第です!
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本話の夏美と南部が偶然出会う場面では、”等身大の殻”をまだ覆っていた彼女の純朴さをクローズアップさせたかったため、あえてさわやかなシーン、清々しさを意識した展開にこだわってみました。
一方で、南部が自分たちのフィールドでの主要人物であることを知った上で、ある種の打算も織り込んで”彼氏”にしてしまう彼女の”素”のメンタル面は、川原のシーンとは対比的に、南玉総長補佐としての采配を通じて”策士”の輪郭を垣間見せる”脱皮中”のリアルな夏美を意識して描きました。
その夏美が当の南部との”誓い”によって、ついに等身大からの脱皮を果たすこととなり、彼女の内在させていた”何か”に大きなパワーを宿し、『ヒートフルーツ』全編版第一部”ファーストレジェント”での”彼女”へ辿り着く過程に入るわけです。
ある一面において、愛しい彼、墨東会のリーダー・南部聖一とは、そんな夏美にとって、自己の”完成形”を遂げるの為のラストパーツであったかのも知れません…。
遥陰ーハルカカゲー