襲撃してきた兵士たちが、お母様やお兄様やわたしを斬ろうとした。お兄様たちやわたしは、お母様にを抱きしめられ、ただただ震えていた。

 そのとき、ラインハルトが身をていしてかばってくれた。

 先日見た彼の腕と脇腹の傷は、そのときにできたものである。

 力尽き、倒れたラインハルト。そして、連れて行かれるわたしたち。

 わたしは、倒れて動けない彼に向って叫び続けた。