「ミステリー小説? いえ、嫌いではないですが……」

 戸惑いを禁じ得ない。どうして急にミステリー小説が出てくるわけ?

「だから、ミステリーチックにしてみたのです」

 あらゆる男性を虜にしているという噂の美貌は、いまや得意の絶頂という感じになっている。

 というか、そんな話なの? わたしを暗殺する件についてではなく?

 しかも、ミステリー小説好きって……。