「でっ、ババアって? ああ、あなたの叔母様のことね。それで、ババアは何を話していたのかしら」

 リタが尋ねた。

 忘れていたわ。そこよ、そこ。

 もしかして、いきなり核心をついてくるのかしら。

「妃殿下がミステリー小説が好きだということよ」
「はいいいいいい?」

 思わず声が出てしまった。