あっという間にラインハルトが皇帝の座に就いた。

 彼自身、望みもしないのに。

 とはいえ、皇帝になってしまったからには重責を担うしかない。

 彼は、政治的には心もとない育ての親である伯爵に相談しながら皇帝としての一歩を踏み出した。

 ちなみに、育ての親である伯爵は、連合軍との戦勝終結後に将軍だけでなく軍そのものから退役した。