わたしの想像などまったく及ばない彼女たちの特殊な正体もだけど、皇子妃であることも驚きだわ。

 そして、彼らのわたしに対する態度へと考えが移っていく。

 やはり、不可思議すぎる。

 わたしに親切とかやさしくしたって、なんのメリットもないのに。

 あれやこれやと考えているうちに、彼らの後片付けが終ってしまった。

 リタが焼いた野菜と肉をのせた大皿を、ゾフィがパンの入ったバスケットとスープ入りのポットを持って来た。