次の日

私は何事もなかったように学校に行った。
下駄箱で春翔の姿を見た。
昨日のことで私から話しかけるべきじゃないと思い春翔が教室に向かうまで少し待つことにした。
パチッ
春翔と目があった。
私はすぐに逸らした。
春翔が私の方に向かってくる。
包帯を巻いている方の腕を持ち上げられた。
「なに?これ?大丈夫かよ。」
春翔が私の腕を心配してきた。
なんで…なんで普通に話しかけられるわけ?
「触らないで」
そう言って春翔を振り払った。

授業の間の休み時間。
クラスメイトは楽しそうに友達と話している。
私はずっと下を向いている。
別に嫌われているわけじゃない。

私の机に影ができた。
顔を上げるとそこには結衣がいた。

「話があるの。」
そう言って私を待たずに屋上へ入った。