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「――奏和ちゃん、こっちだよ」


 顔合わせが決まった翌日、私は結婚することを報告するために誠さんに会うことになっていた。


「誠さんっ、わざわざありがとうございます」

「奏和ちゃんのためならどこだって行くよ」


 そう言う誠さんは、私服だからかいつも以上にキラキラしたオーラが出ていてかっこいい。


「いつもありがとうございます、誠さん。」

「俺も会いたかったから、会えて嬉しい」


 私は彼の向かい側に座れば「昼ごはんにはちょっと早いけど、モーニング食べる?」と誠さんにメニュー表を差し出して問いかけられる。モーニングメニューと書かれたページを横目に頷いた。