怖い。
一歩間違えれば、警察が来る…。
「はあ。みいちゃんの彼氏ってお前だったのか」
深波は表情を変える事なく、口元だけ緩める。
冷めた空気が全身にひしひしと伝わってくる。
「だったら、何」
「利用しているってワケか」
蓮と深波の声が重なる。
あたしは、深波の言葉に反応を示す。
利用?
「好きでもない女と付き合うのはお前の得意技だもんな。アメリカに住んでいても俺の耳にお前の噂は入ってきてたぜ?」
深波は、馬鹿にしたような笑い方をする。
蓮は、もう怒り爆発だったらしく、深波の胸ぐらを掴む。
あたしはただ…それを見ているだけだった。
「これ以上言ったら…」
「みいちゃん知ってる?コイツ、中学の頃さあ、色んな女とヤッてきてるんだぜ?」
蓮の叫び声を遮るように、深波があたしを見ながら言った。
え……?