蓮の言葉に、優は目を大きく見開く。
「っええ!?マジで!?え、何で!?だって蓮、中学の時から……」
「なっ!!馬鹿!!うるさいんだよ!!!!」
優の言葉の後半が、蓮の叫び声によって消えてしまう。
「え、中学?」
あたしは全く意味がわからず、首を傾げる。
中学?
え、中学?
なぜに、中学?
あたしと蓮が出会ったのは、高校からじゃないのか?
だってあたしと蓮、中学違うし。
「何でもねえよ。お前には関係ない」
蓮は冷蔵庫から取り出した牛乳を許可も得ずに勝手に飲む。
しかも、コップに注ぐことなく、ラッパ飲み。
「ああ!!勝手に飲むなよ!!」
あたしは蓮から牛乳を奪い取る。
この時のあたしには牛乳のことしか頭になくて、
蓮の過去に疑問を抱くことはなかった。