あたしの気持ちなんかお構いなしという感じで、アノヒトは話を続ける。


「俺は童貞が悪いとは思わないね。言葉を変えりゃあ、純潔って事だろ?綺麗でいいじゃんか。なあ?」


アノヒトはそう言うと、あたしに答えを求める。


「え…、え?」


あたしは突然のフリに、戸惑う。


でもアノヒトはあたしの異常反応に全く気づいてくれない。


「あー…、あんたは、処女っぽいね。」


全身舐められるように、見られ、無意識に後ずさりしてしまう。



「可愛いね。綺麗。」


そう言って、あたしに近付き、髪を優しく撫でる。


こ…、こんなのダメですよ…!!


す…スキな人に


こんな事されたら…ッ!!


「あ…、鼻血出てるよ?大丈夫?」


鼻血も…、出ますよ…。



ほしい…。


欲しいよ…。



あなたが欲しいよ…。