「まあ、もういいか。じゃあ、雪帰ろうぜ」

「うん」


あたしは、蓮の後を追いかけるようにして立ち上がる…


「痛!!!」

動いた瞬間、全身に痛みが生じる。


あー…

そうだった。

あたし

殴られたんだった。



「蓮……」

あたしは蓮に助けを求める。

「ああ?」

蓮は振り向いて、不機嫌な顔をあたしに見せる。

……怖


さっきの光景見たせいか、余計怖く見える。



「立て…ない…デス」


「ああ!?」


!!!!!


そ、そんな…


怒らなくても、いいじゃないか。

ていうか、あたし何も悪くないし!!!


蓮はひとつため息をついて、あたしを見下す。


…怖いんですってば。


蓮はあたしに近付き、背中を見せる。

「え?」


「早く、乗れ!!!」


怖い!!

これが、世間で言うドS!?