でもあたしは、襲われそうになった恐怖より、蓮のあまりの強さに衝撃を受けていた。
「雪…。ごめん…」
あたしの顔を真剣に見つめ、そういった蓮。
蓮から謝ってくるなんて、初めてだ。
いつもは、謝罪ではなく開き直るのに…。
「ううん…。でも、どうしてここが分かったの?」
蓮は、あーと言いながら表情を変える。
「花坂エリっていただろ?全部、アイツの仕業だ」
「ええ!?」
蓮は、申し訳なさそうな顔を浮かべて、話を続ける。
「……っ…、ごめんな…ッさ…いッ」
蓮の後ろに隠れて、花坂さんがしゃがみこんでいた。
……え?
どういうこと?
「義父にレイプされたのも、全部嘘。そして、お前のストーカーも全部コイツの仕業。」
蓮は呆れたように言って、立ち上がる。
「え?」
まったく話の内容が掴めなかった。
蓮は花坂さんを、睨む。
「おい、何でこんな事したんだよ!?いい加減、吐けよ!!」