「それを先に言ってよ…」
「…言ったら、嫌われそうで怖かった」
蓮の言葉につい口元が緩んでしまう。
蓮にだって、怖いって感情持ってるのね。
「何それ。あたしが蓮を顔目当てで付き合ってるみたいなもんじゃない?」
「顔だけで判断して、俺に告ったくせに。」
まさにその通り。
初めて会った(再会した)時、内面を見ず、わずか4時間内で告白したんだもん。
そう思われても仕方がない。
「…俺、あの時初めて自分の顔が好きになったよ」
て、事は今まで嫌いだったの?
…なーんて。
深入りするのはやめておこう。
「嫌われるのが怖くて…。やっと手に入れたから…。嫌われないように、偽りの自分を演じ続けていた」
だから…、昔の蓮と今の蓮は性格が違うの…?
「俺には何でもさらけ出すお前に偽るのが申し訳ないと思ってさ。本性を少しずつだけど出していったんだよね。」
だから、ちょっとずつ性格が変わっていったんだね。
「……でもさ、突然の別れ話だよ。あれには本当参ったね」
あぁ…。
あたしと蓮が一度別れた時の事を示しているんだな…。