「はぁ?こんな上手いもの世の中にコレしかねぇよ」
焼きそば、相当好きなんだね。
蓮の発言からして、よーく分かったよ。
「…あたしと、焼きそばどっちが良い?」
蓮は焼きそばを食べる手を止めて、あたしを見る。
そして、一言。
「お前と焼きそばのレベルは違う。比べる価値すらない」
…それは、どういう意味デスカ?
まぁ、良い意味で取っておこう。
しばらく経てば、あたしのだと思われるパスタが運び込まれた。
それはあたしの好きなパスタ。
…何気に蓮はあたしの事知らないようで、実はあたしより知っているのかもしれない。
本当に要領良くて。
全てが完璧で。
あたしは、
あたしは本当に…。
「…蓮…。あたしは、本当に蓮が羨ましいよ。」
蓮はあたしを見ながら、眉をひそめる。
あ、口に出してしまった。
「また出た。"羨ましい"って言葉」
「えっ?またって、どういう事?」
「お前、さっきも俺の身体見て羨ましいとか何とか言ってた」
……あー。
言った、言った。
