あたしの視線に気付いた蓮は、首を傾げる。
「何」
「いや…。蓮って何でこんなに格好いいのかなって」
蓮と結婚して、子供ができたら子供も蓮に似るのかな。
「…俺、格好良くねぇよ」
「…昔は、当たり前とか言ってたクセに」
最初の頃は、かなりのナルシストだったのに…。
「蓮はさ、子供欲しい?」
あたしの言葉に蓮は飲みかけた水を吹き出した。
……な、何よー…。
「そ、そ、それは今夜誘ってたり…ッ」
バゴンッ!
蓮の言葉が言い終わる前にあたしは目前にあったメニュー表で蓮の頭を叩いた。
「誰がアンタを誘うねん」
あー、男ってヤだねー。
ちょっと質問しただけでコレなんだもの。
「冗談だって。」
蓮が言うと、冗談も冗談に聞こえないよ。
そう思っていると、さっき蓮が注文した料理が運ばれてきた。
…うわ、出た。
焼きそば。
「蓮…アンタ焼きそば飽きないの?」