* *
「お…い」
蓮は、授業からずっと寝ている南を起こそうとするが、全く起きる気配なし。
別にこんなのいつもの事だし慣れては、いるが…
腹がたつ。
「おい!いつまで寝てんだ!!凶暴女!!」
蓮は怒りを抑えきれなくなり、鞄で南の頭を思いきり殴る。
きっとこうでもしないと、起きない。
「……ん、あ…っ」
無防備な顔に、乱れた制服。
そして、南の普段聞けない甘ったるい声。
乱れた制服から微かに見えるキャミソール。
蓮は見てはいけないものを見てしまった様な気がした。
視線を向けるのに、耐えきれずに思わず下を俯く。
下を俯く蓮の顔は真っ赤だった。
「…ん…?ああ、蓮か。何だ」
南は、欠伸をしながら乱れている髪を掻いた。
蓮は、視線を合わしきれず未だに下を向いていた。