* *
結局、補習を受けなければならない人間は、あたしを含め計4人。
あたし、優、エリ子、そして一樹。
千明を入れて5人。
「お前等は、今日中学で習った勉強をしてもらう」
校門に寄り添って、腕を組みながらえらそうにそう言う先生に殺意を抱く。
……そういえば、蓮にも言われたことがある。
中学からやり直せって……。
あたしはそんなレベルなのか。
「先生…、何時に終わりますかね?」
「…知らん。とりあえず、3年分を一日でやるから相当時間は食うぞ」
はー……。
ありえない。
コイツ…、彼女いないのか!?
「今日は校長の気まぐれで学校に入る事は許されない。だから俺の家に行く」
……はー?
「えっ!?マジですか!?あの家にあたしが跨いでもいいんですか!?」
エリ子がやけに、はしゃいでいる。
コイツは、次先生狙いか?
「……花坂。お前の覗き見の趣味はいい加減やめてくれないか…?」
先生が呆れたようにエリ子を見る。
……コイツは…。
蓮だけじゃなくて、先生も覗き見してるのか。
つくづく、変態女だ。