……俺が"大事"だと思った人間は、みんないなくなる。


親父も…。


優の兄貴も…。



………雪、も。



もし…願うが叶うとしたならば…。


もし…本当に神様がいるのならば…。



雪の傍にいさせて下さい。


……と。


別にもう2度と好きって言われなくてもいい。


付き合えなくてもかまわない。


どうせ

こんな最低男…雪と付き合う資格なんてない。

だから、笑顔だけは守らせてください。



「………ッ」



声を押し殺して、一人で孤独に泣く。


最近の俺はずっとこうだ。


女々しすぎる。



そんな時だった。


「お兄さーん、一人ですかぁ?」



……俺は顔を上げる。


* *

蓮side 終わりw