あたしの腕中に鳥肌が浮かび上がる。


もう、メールを見るのは2件だけで限界。


「……軽蔑…しますよね…」


彼女は嗚咽交じりに、喋る。

「そんなことないよ!!だって、花坂さん何も悪くないじゃない!!」


あたしは、思わず立ち上がる。


これは、

同情

なんかじゃない。


「……ッ、でもッ…、一生汚された身体で過ごさなければならないんですよ!?どうして!?どうして、レイプした奴は今普通に過ごせられるのに、レイプされたあたしはこうやって悩まなければならないのですか!?」


彼女の言葉が痛いくらいに胸に突き刺さる。


そうだ…。


こっちは何も悪くないのに、


向こうが完全に悪いのに、


どうして、


辛いのは、こっちなんだろう。



人生なんて、

悪いことした方が勝ちなのかな…。


そんなはずないのに…。



今って、おかしいよ。


あたしの目からも、怒りが混じった涙が流れる。