「何でそんな事言うの!?蓮だって、生きてるんだよ!?人生なんて人それぞれでしょ!?人の人生を他人がどうこう言えないでしょ!?」
一樹は目を見開いたまま、あたしを見る。
「蓮は…、苦しいんだよ…?」
足に力が入らなくなり、その場に倒れこむようにしてしゃがむ。
「あたしは蓮を助けたいの!!もう一度…、あの笑顔が見たいの!!」
蓮はあたしの事…もうどうでもいいかもしれない。
もうただの他人かもしれない。
最低な女だと思ってるかもしれない。
それでも、あたしは…。
スカートの裾を強く握り締めた。
「あたしは……。」
「まだ蓮の事が好きなんだろ?」
一樹があたしに目線を合わせるようにして、腰をおろす。
あたしは顔をゆっくりとあげた。
一樹とは一瞬、目が合ったがすぐに逸らされた。
「もう、面倒くさ。何で、あんた等は自分を優先にしないわけ?」
一樹は呆れ顔を浮かべ、ため息をついた。