「過去、過去、過去、過去!!何なの!?うちらは、今を生きてんじゃないの!?そして未来に向かって歩いてんじゃないの!?」


自分の口が誰かに操られているような感覚で喋り続ける。


あたしがそう叫んだら、3人はおとなしくなる。


しかし深波がおとなしくなったのも、ほんの一瞬だけで。


視線を蓮からあたしへと移す。


「……みいちゃん…?その言葉ってさあ…?」


天を仰ぎ、再びあたしへと視線を戻して一息。


そして、一言。


「ただの綺麗ごとじゃない?」


「……ッ」

あたしは言葉を失った。


「俺等にはそんな言葉、関係ないよ。住む世界も違うし」


深波は笑いながらも、冷たい表情をしていた。


「どうせあんたの元彼氏もあんたとは、気まぐれで付き合ってたんだ。俺等はそういう人間なんだよ」


「…ッ、違…ッ」

「違う!!」


あたしは蓮の言葉を遮った。


「あんたと…、あんたと蓮を一緒にするな!!」


あたしはそう叫んで、深波の腹を膝で思い切り突いた。