蓮があたしと別れたくないのなら、別れたいって思わせるようにしなければならないのか。
彼を…とことん突き放すしかないのか…。
もう…、無理だ。
あたしは限界だ…。
きっと最近は蓮に対する想いが薄れてきていたのだろう。
でもそれは自分では気付くことがなかった。
……昨日の件で、全てが吹っ切れたのだ。
あたしは…理由が欲しかったのかもしれない。
蓮を嫌いって言い張れる…理由。
1ヶ月前のあたしならば、昨日見たものだけで蓮を嫌いになるってことはない。
お互い、愛し合って、信用があるならばコレだけで仲が崩れるなんてありえない。
でも……
昨日のあたしには、蓮に対しての信用がなかった。
心のどこかで疑っていたのかもしれない。
憎しみは完全に深波から、蓮に…と移動していた。
蓮は、最低だ。
そして
あたしはもっと最低だ。