「尾行、したらもう終わりなんでしょ?」
あたしがそう言うと、深波は意味ありげの笑みを浮かべた。
「もちろん♪あ、じゃあ如月戻ってきたから、解ー散!」
そういい残すと、深波は女子の溜まっているところへとスキップしながら移動した。
大丈夫…。
蓮が浮気なんかするわけがない…。
……自惚れなのかもしれないけど、
深波はきっとあたしの事が好きなんだと思う。
深波がアメリカに旅立つ時、あたしに言った最後の言葉…
「ずっと…好きだった」
多分、この一言だったと思う。
だからあたし等の仲を引き裂こうとしているんだ。
うん…
きっと、いや、絶対
それしかない。
「おい…おいってば!!」
バシッ
突然誰かに叩かれて、ハッと現実に引き戻される。