「おお。やっとこっち見てくれたね。でも嘘じゃないよ?本当だよ?嘘だと思うならば、今日俺についておいでよ。如月を尾行しよう?」
「そんな、バカな嘘…やめてよ」
そんなはずはない…。
蓮がそんなことするはずがない…。
そう信じているのに…、心のどこかでは蓮を疑っていた。
「動揺してるね?如月、最近変だと思わないか?アイツ、あんたと別れたがってるよ?」
ふわふわした声が、突き刺さって痛い…。
別れたがってる…?
誰が?
蓮が?
誰と?
あたしと?
……笑わせないでよ
そんなことあるわけない。
「じゃあ、今日みいちゃんと如月を尾行して何もなかったら、アンタ等の仲を引き裂こうとはしない。俺なりのケジメさせて?」
どうする…あたし…。
蓮を尾行するだけで、深波はあたし達にはもう近付かない…そう言った。
蓮は何もするわけがない。
だから、大丈夫。
あたしは蓮を信じてる…。