ベッドでは優が涙を浮かべながら、ガッツポーズをしていた。
「こんなめそめそしているのは俺じゃない!!俺、誤解をといてやる!!」
「そりゃあ、とかないと…」
蓮は優の言葉に、反応してそう言った。
「いや…。もう、だめだね…」
この3人の中で、唯一千明の"過去"を知っているのはあたしだけだ。
だからこの言葉はあたしにしか言えない。
千明は、中学3年生の時…大好きな1つ上の彼氏がいた。
でもその彼氏…付き合ってから1ヶ月程だってからずっと千明の身体だけを求めてきた。
ときには…、DV。
挙句の果てに、その彼氏には肉体関係を結んだ女性が不特定多数いたらしい。
千明は…その彼氏の不特定多数の中の一人だったってわけ…。
こんなこと…いくらなんでも蓮と優にだっていえない。
千明だってあたしにしか、話していないのだから。