「優な…、夏祭りに告白したらしいんだよ。栗原に。」


蓮は、鼻をさりげなく触りながらゆっくりと話し始めた。


あたしは、蓮の言葉に相槌をうっていく。


「そしたらOKもらってさ。めでたく付き合うことになったのね」

「ええ!?マジ!?すごいじゃん!!……でも何で優はあんなに暗いの?」


蓮は、はあ…とため息をついた。


「そっからなんだよ…。」


蓮は頭を抱え込んだ。

「次の日…、つまり昨日ね。アイツ…昔の友達とばったり会ってさ…。しかも夜遅くて…ソイツ女だったから、送ってくれって頼まれたらしい…」


あたしは、何か嫌な予感がした。


「送るつもりが、いつのまにかラブホ街でさ…。女にホテル入ろうって言われたらしい…。アイツはもちろん断った…。だけど、それを偶然栗原が見ていて…」


「勘違い…されたってこと?」

「そういうこと」



蓮はあたしにペンの先を向けた。


あたしはハッと顔を上げる。

ある疑問があたしの頭の中で彷徨う。


「……友達って…、ま、まさか…」

「セフレ」


蓮は淡々と答えた。