「もう…っ!!何なのよ!!変態!!」
あたしは肩を掴む大きい手を思いきり振り払った。
だけど……。
「変態って……。まあ、そうかもしれないけど」
あたしの肩を掴んでいたのは、深波ではなく…
蓮だった。
「あっ!!違…!!蓮じゃなくて!いや…蓮も変態だけど…」
「どっちだよ。」
蓮は慌てているあたしに向かって、ハッと笑った。
でも蓮の顔は…どこか切なくて…。
胸が痛いほどに締め付けられた。
「あ…っ。てか、優は何なの?」
あたしは蓮の後ろで、首を折って俯いている優に視線を向けた。
「ん…あー…。栗原から何も聞いてないか?」
蓮はそう言いながら、歩き出す。
あたしの家まで、あと少し…。
優はあたしと蓮の後ろをただついていくだけだった。
つか
「え…栗原って誰?」
あたしは首を傾げた。