「俺はあんたに一目惚れだった…。雪が俺に惚れる前から…ずっと好きだった。……初恋だった。」


思いがけない事実と告白。

蓮の瞳からは、真剣さがものすごく伝わってくる。


「え、あ……」


混乱しているあたしの手を蓮は強く握る。


手を通して、蓮の優しい体温が伝わってくる。


何も、言えない。


涙しか出てこない。



「ごめん。軽蔑しただろ?でも…、ずっと隠し続けたくなかった。好きな奴には……雪を騙したくなかった」


不安そうな顔を浮かべてあたしの顔を覗きこむ。



「軽蔑しないよ!!……ていうか…、あたしも1個隠し事がある…」


それは、あたしの父親のこと。


蓮は、眉間にシワをよせ怒っているような表情を浮かべる。


「何?」


……言っていいのだろうか?