「もうここまで来たから言っちゃうけどさ、俺、中学の頃、女は利用する生き物だって思ってたんだよね」
蓮はその場に豪快に座り、胡座をかく。
「え…、利用…?」
意味、分からない。
金を払わす…とかそういう系?
「……自分の欲が満たされればそれでいい。ずっとそう考えていた。まあ…簡単に言えば性処理の玩具?」
蓮の言葉にあたしは驚きを隠せず、目を大きく開く。
蓮はそんなあたしに、笑顔を向ける。
なんで…、蓮…が…。
明かされる蓮の過去が、衝撃的すぎて受け入れられない自分がいた。
「でさ、優の兄貴の自殺原因も女絡みでさ…。優の兄貴が死んでから本気で女が嫌いになった。」
女は利用=あたしも利用。
女が嫌い=あたしも嫌い。
あたしの頭の中で、そう整理される。
「だけど…そんな俺を変えたのが、あんただった」
蓮はあたしを真剣な眼差しで見つめる。