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いつも歩き慣れている道でも、屋台が並んでいたり歩行者天国になったりすると全く別の道に感じる。
南と千明、蓮と優。
なぜかこんな別れ方になってしまった。
「なあ…。蓮…、お前…、ヤッた?」
隣にいる優の囁き声に、蓮は思わず食べていた焼きそばをこぼす所だった。
「な…!?お前…!」
咳をしながら、優を睨む。
「何か雪ちゃんの首筋赤いモノがいっぱいあるんだよね。虫刺されかなと思ってたんだ…けど…、その反応はしたね」
鈍感で馬鹿で変態で天然のクセにこういう時だけ、勘付く。
蓮はそんな優に、恥ずかしさを通り越して呆れた。
「してないよ」
蓮は笑いながら、焼きそばを食べ続ける。
優は、目を大きく開けた。
「っええ!?じゃあ、アレはマジの虫刺され!?」
「違うよ。アレは、俺。」
蓮がそう言うと、優の頭はいっぱいになる。