だよね…。


こんな幼稚な女に手なんて、出したくないよね。


だから、1年以上付き合っても何も起きないんだ…。


深く考えれば、考える程、胸の痛みは増してくる。



そしてその痛みがカタチとなり、涙が次々と溢れ出てくる。



* *

「え、あ、雪!?」


突然泣き出した南に、驚きを隠せない蓮。


「…ッ、蓮はあたしとはしたくないの…ッ!?やっぱり、幼稚で処女は嫌…ッ?」


「あ、いや…」


蓮は後に自分が放った言葉が南を傷つけてしまったという後悔でいっぱいになる。


「あたしは…ッ、蓮としたいよ…」


「………ッ」


この一言で、蓮の感情は溢れだした。



理性が制止するのも、聞かずに。



もう我を忘れていた。


本気で、好き


その気持ちだけを頼りに、蓮は南にキスをした。