「ねえ…、蓮はしたくないの?」


「ん、何が?」


蓮は首を傾げながら、瓶に入っている牛乳を飲む。


…懐かしい。

瓶の牛乳って…。


蓮は、牛乳好きだよね…。


…じゃなくて。


「だから…えと…、その…セ…」


って、言えるかあ!!


何、言葉にしなきゃあ、伝わらないの!?

じゃあ、何て言えばいいの?

「セ?」


蓮は眉をひそめ、考え始める。


この、鈍感め!

痛いところは鋭く突くくせに、こういうときだけ!


「ん…、あ、セックス?」


蓮は、サラッとあたしが言えなかったことを口で言った。



あたしはその言葉に一瞬にして真っ赤になった。