もう見つかってしまった以上、認めるしかない。




「すいません……」


蓮はあたしの顔色を伺いながら、そう謝った。


「いや、別に見るのは構わないし。いいんだけど」


あたしは笑顔を向けながらそう言った。


蓮はホッとしたように胸をなでおろす。


「じゃあ、見ようか。」


あたしは一番、気になったDVDをケースから取り出した。


「はあ!?何、言ってんだ!?お前、下にはお袋と、兄貴がいんだよ!!こんなの見てるってバレたらマズイだろ!それに……」

蓮は突然、慌てて口を塞いだ。


"理性が、飛ぶ"


この一言を、思いきり飲み込む。



「は、何?いつも見て、ヌイてんでしょ?あ、あたしの前では勃つのは恥ずかしい?」


わざと困らせるような言葉ばかりを並べて、そのまま蓮に投げつけた。


「お前…、彼氏虐めて楽しいか?」

蓮は頬を引きつらせて、あたしを睨んだ。


「うん」


蓮の言葉にあたしは即答した。