「俺はアイツがいなかったら、堕ちるとこまで堕ちてた。」
全ては、雪村南が関係していた。
「お前、中学の時相当惚れてたからなあ…」
優は天井を見つめながら、口元を緩めた。
「うるさい!!!それ、絶対雪には言うなよ!言ったら、絶対殺す!!」
「あー…。わかった、わかった」
顔を真っ赤にさせて怒鳴る蓮の言葉をテキトーに流す。
「夏祭り…頑張ろうな!」
優が蓮の顔の前で、親指を立てる。
「は?お前は分かるけど、俺は何を頑張るわけ?」
蓮が首を傾げながらそう言うと、優は笑顔を見せる。
優は突然立ち上がった。
「ん?雪ちゃんの処女を奪うコト?」
蓮はその言葉に反応し、飲みかけていたジュースを吹き出す。
「うるさい!!お前が、雪を語るなっつってんだろ!?」
蓮は、過去に対し後悔を抱いていた。
だから…
自分には雪を抱ける資格なんて
あるのだろうか…。
蓮の心は複雑な気持ちでいっぱいだった。