しばらく経つと蓮は会計を済まし、あたし達に近付く。


蓮の顔は酷く沈んでいた。


「蓮、どうしたの?」


あたしが問いかけると、蓮はあたしを睨む。


「……金がない!!電車も乗れない!!家に帰れない!!しかも腹減った!」

蓮はめっちゃ怒っていた。


…あたしが、食べ過ぎたから…?

そういえば、蓮…何も食べていなかった…。


あれって別に、お腹が減ってないってわけじゃなかったんだ…。


お金の心配を、してたのか…。


全然、気付かなかった。


「蓮…いくらだった…?」

あたしは恐る恐る、蓮に聞いた。


高かったら、どうしよう…。


「3万円!!」


蓮の眼は怒りに満ちていた。