蓮も足を蹴られるのは随分と慣れた様子で、耐えていた。


「チッ」

あたしは舌打ちをした。


「蓮も素直になればいいのに。本当は見たくてしょうがないくせに」


優の一言に蓮の顔はいっきに赤面する。


「は…ッ!?そんなんじゃねえし」


「いいもん。絶対、ジャージで着てやる!!」

絶対、浴衣姿見せないもん…!!


「はあ…っ、めっちゃ楽しみなんだけど!絶対、祭りで告る!」


「もう、帰ろうぜ。眠い」

蓮はひとつ欠伸をして、目を擦る。


……まだ、8時半。


蓮は会計があるので、あたしと優は先に外へと出た。