「ああー………。」
蓮はふたたび視線を泳がした。
…………。
は?
アンタは、あたしと身体目的で付き合ってるわけじゃないんでしょ?
ありのままのあたしが好きなんでしょ?
じゃあ、何で悩んでるの…?
蓮はあたしの胸を見ながら、一言。
「やっぱ、せめてないよりはあった方が…」
ドンッ!!
あたしは蓮の腹に拳を奥まで入れた。
優はその光景を、ただ目を瞑って堪えていた。
「………いっ…」
蓮は苦しそうにふたたび、しゃがみこんだ。
「胸、あたしもあるわ!!」
あたしはそう叫んで、無造作に置かれている鞄を取って教室をあとにした。
絶対、今日、何か奢ってもらう!!!
あたしはそう心に誓った。