別に男子なんだから、そういうこともあるっていうのはわかっていた。


わかってるけど…。


「ムカツク!!」


あたしは抑えきれない怒りを床にぶつける。


「見てたことは、謝る。だけど、俺はお前に対して不満とかじゃないから!そこだけは、本当にわかって」


顔を歪ませて、必死になって言う蓮。


別に、見てたことに怒ってるわけじゃない。


あたしに不満だからって怒ってるわけじゃない。



「あたしが怒ってるのはね!そーいうんじゃないの!」


「え?」

蓮は首を傾げる。


きっとAV見てたことに怒ってるのだとでも思ったのだろう。