「あー、分かる。自分の彼女がこうされたらどうしようって言う不安が出てくる。」
蓮はそう言った。
「………。」
5人は顔を見合わせ、沈黙の時が流れる。
そして5人の視線があたしに向く。
「ん、なに?」
あたしはみんなの視線に答えるようにして、笑顔を浮かべた。
「いや…、なに…じゃなくて」
「雪…、お前まさか話し…」
「うん、めっちゃ聞いてた」
蓮の不安な声を遮って、明るい声でそう言った。
怒りを抑えているつもりだが、顔は自分でも認めるほどに引きつっている。
ヤバイ雰囲気になると悟った3人は、バレないように教室を後にする。
あたしと、蓮、優の3人に減った。
「胸なくて、すいませんね」
あたしは蓮の足を思いきり踏んだ。