「あ~あ、俺、またひとりぼっちになっちゃうかもなぁ~。」

アキは少し声のトーンを上げて言った。

「そしたら・・・さ、ハル、俺と付き合ってくれる?」

な!!!

くそー!と思ってるのに次の言葉が出てこない。

「嘘、嘘だよー。新婚ほやほや真面目なハルにはそんなことできっこないもんね。」

アキは携帯の向こうで笑ってるようだった。

どんな顔して笑ってるの?

普通にいつもみたく冗談めかした笑い?

それとも、時折見せる寂しそうな表情・・・?

アキは勝手に話を進めていた。

「とりあえず、来週の月曜、14時にプラザホテルのロビーに彼女が待ってるってさ。よろしくね。ハルちゃん。」

私の返事を待たずにアキの携帯はブチッと切れた。