優花と別れて家に戻り、熱いコーヒーを飲みながら延々考えた。


その時、携帯が鳴った。

携帯の画面を見ると、「日色 アキ」。

アキ?

高鳴る胸を押さえて携帯に出る。

「もしもし。アキ?」

「あ、うん。その後元気してる?」

少し会わなかっただけなのに、アキの声は随分懐かしく感じられた。

「元気よ。そうそう、こないだ荻原さんから連絡あったんだ。早速イラスト送ってくれてありがとうね。」

「いえいえ、当然のことしたまでですから。」

携帯の向こうでアキがニヤッと笑ってる姿が目に浮かぶ。

「で、アキはその後どう?何かあった?」

アキは短く深呼吸した。

「あったんだよね。それが。」

「え?」