「優花がそんな風に言ってくるってことは、本気なの?」

「あはは、なんだか恥ずかしいな。ちょっと影のあるタイプが昔から好きだったんだけど、まさに私のタイプど真ん中だったの。この年になって、まさか一目惚れなんて想像もしてなかったわ。」

あ~、そうだったんだ。

よりによって、私の大親友の優花がアキに一目惚れだなんて。

心の中で大きなため息をついた。

アキを優花に紹介する・・・。

アキって人に問題ありっていうこともあるけど、それ以上に私の気分がのらないのはなぜ?

優花が私の顔を真面目な顔でのぞき込んでいる。

「無理・・・かな?」

何か答えてあげなくちゃ。

「あ、じゃ、とりあえず直太に聞いてみるね。アキさんが優花にふさわしい人かどうかもわからないのに、安易に紹介できないもの。意外と女ったらしだったりするかもよ~。」

少し冗談めかして言ってみた。

「それでもいいかも。」

優花は真面目に答えた。

「わかった。また何かわかったら連絡するね。」

「うん、ありがとね。」

優花は、少しホッとした様子でまたパスタを頬ばった。

優花のために一肌脱ぎたいのに、どうしてよりによってなんだろう。